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心のふるさと

2012.05.18 Friday | 17:50
人生の原点って誰にでもあるものだと思うけど、
気づかないことってたくさんある。

わたしの場合は、高校受験の塾の合間に本屋で立ち読みした、
茅木真知子さんの手作りお洋服の本だったり、
長野まゆみさんのほんだったり、オリーブだったり、
高校時代に好きだった、フリッパーズギターだったりトラットリアだったりするわけだけど、
それ以外にも、たくさんあるんだなあ、ということに、今日気づいたりするわけです。

それは、とある生地やさんでのこと。
中学を卒業して高校に入ると、
茅木真知子さんの生地屋さん、pindotがものすごい憧れの地になるんですが、
西荻窪が遠いし難しいし、たどり着けないわけです。
何度もチャレンジするのだけど、雑多な商店街のはじっこのビルの二階、が
都民といえども区民ではないわたしには、とてもハードルが高く、
たどり着けても定休日だったり、
営業中に着けても、アメリカのヴィンテージ生地やフィードサックは高くて、
お小遣いでは満足に買えない始末。

パッチワーク用のフィードサックの端切れの詰め合わせを買って、
一柄丸ごとさえも見ることもできない、
小さな小さな端切れの褪せた色を、うっとり眺めたりしたものです。


その頃は服なんてものは、自分で作ったものを着ているのはヤバイ人、
上手ならいいけどねー。という風潮だったし、
自分でそんなことができるなんて思いもよらなかったので、
生地を買っても眺めるだけだったのだけど、
高校で織物を選択授業で学び、ますます生地熱が加速。

茅木さんの本の洋服を作ってみようとチャレンジするのだけど、
結局断念を繰り返していました。

その頃は仙川の生地屋さんで生地を買っていたのだけど、
小田急線沿線に引っ越したのを機に、下北沢の生地屋さんに行くようになりました。

大学くらいまでは、ロールに巻いた物凄い量の生地から
じぶんの好きな生地を選ぶことができず、
入り口の見切り品カット布コーナーで購入していたのだけれど、
大学に入ってお店を下北沢で始めることになって、
ちょくちょく通うようになってから、この生地屋さんの真価が見えてきたのです。



外から見ているだけではわからないけど、
このお店はとても古い生地がたくさんあるのです。
もちろんそれが好きな人にしか全く価値は感じられないでしょうが、
傷んでいても、きれいな部分を使いたいと思うくらい可愛い、
今の市場にはない柄たち。

昔は日本が今の中国やベトナムのように
世界の繊維産業を賄っていたので、
日本製の生地がたくさん世界に出ていっていたのです。

そして大量消費のレベルも、今とは全く違っていたので、
今より仕事が丁寧に思えます。
デザインも奇抜だったり、愛らしかったり、
一つ一つやっつけではない力の入れよう。
いや、やっつけなものも実際あるのかもしれないけど、
その具合がかわいくて味がある。

わたしが服を作り始めたのは、このお店の生地たちがあったから、
といっても過言ではないのでした。


きょう、7、8年ぶりにお店にいってみて、
生地屋さんに通っていたころのわくわくを思い出して、
この生地があったから服を作り始めたことに気付きました。


他の生地屋さんにはない、何かがここにあるんでしょうね。
あくまでも、わたしにとっては、だけど。

一時期デッドストックの生地がいっぱいあることで、
すごく買い漁られたことがあって。
古い生地がずいぶん取り合いみたいになって、層が薄くなったことがありました。


その頃からあまり行かなくなって、副資材などが豊富なお店に行くようになったのだけど、
服作りは腰も痛いしなあ。。。と敬遠するようになった昨今。

久しぶりに下北沢の生地屋さんに行って、
本当にエナジーをもらった気がします。

相当服が作りたくなったし!

さて。なに作ろうかな。



ちなみに。
今日、はじめてこのお店はいつからあるんですか?と聞いてみたら。
闇市ゾーンにあった頃を含めるともう60年になるそうです。

イッセイミヤケさんやコシノさんなど、
大御所のデザイナーさんが若かりし頃にたくさん買いに来てくれたそうです。

これからもずっとあるといいなあ。

 

THANK YOU FOR YOUR MESSAGE!











    
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